長いような短いような
転校初日が終わった
「未槻ちゃんッこの後暇??
よかったら俺ん家で歓迎パーティでもどうよっ!?」
「はぁ?なんであんたと2人でパーティなんかしなきゃいけないわけ?」
「冷たいなぁ〜未槻ちゃんは」
やっぱり高橋は笑ってる
ついさっきのあの真剣な顔が
別人かと思うぐらいのにこやかな笑顔
「来いよ どうせ俺ん家夜まで誰もいないしさ」
「はぁ・・・」
高橋にゆわれるがまま
あたしは高橋の家へ向かった
「ふーん 結構綺麗な家住んでんじゃん」
「見かけによらねぇっての??」
「そうゆう意味じゃないけどさぁ・・・」
高橋の部屋へ案内された
こいつの顔から想像できる部屋だ
ほとんど家具はない
鉄製のベッド
銀色のテレビ
ラック・・・全てが銀色に統一されている
なんだか冷たい感じもした
「俺なんか食いもん探してくるわ
くつろいどってぇ〜^^」
「うん・・・」
(なんで あたしこんなとこいるんだろ―)
よくよく考えたら非常識な話だ
初対面の男の部屋に上がりこむなんて
まして2人きりなんか・・・
「て、考えすぎかっ」
ガチャ
「ごめん、なんもねぇや;
これ母さんが作ったクッキー・・・
しけってるかもしれんけど食べて」
「しけってるかもしれんやつ食わすんかい」
「あ、、、未槻ちゃんが笑った」
「は??」
そういわれてみれば
こいつにまだ 笑顔を見せてなかった気がする
「そりゃあたしも人間なんやから・・・」
高橋はまだ笑ってる
・・というか笑いころげてる
「ちょっと、高橋ぃ??」
「いや、お前さ俺と会ったときも
その後も ずっと元気なかったじゃん?
だからなんか、おもーいもんでも背負ってんのかなって・・・」
「高橋・・・」
「ま、俺の考えすぎだったみてぇけどさぁー―」
そういうと高橋はクッキーをほおばった
「あのね、高橋」
「ん??」
クッキーをまだ口に含んだまま
高橋が答える
「あたし・・・」
「あたし、振られたの 大好きだった人に」
「未槻ちゃん??」
「5ヶ月ぐらい前だった―
その人と、部活で・・・」
あたしは
重々しく話し始めた